近年未経験からエンジニアを目指す人が増加中
近年、IT業界の発展と共に未経験からエンジニアを目指す人が急増しています。
給与水準の高さやリモートワークの普及など、魅力的な条件に惹かれて転職を考える方は多いでしょう。
しかし、実際に未経験からエンジニアになった人の中には後悔する方もいます。
私自身、文系出身の未経験からIT企業に入社し、システムエンジニアとして3年間働いてきた経験から、どのような人が後悔しやすいのか、そして後悔しないためには何が必要なのかをお伝えします。
エンジニアという職業は向き不向きがはっきりしており、自分に合っているかどうかの見極めが重要です。
それでは早速、未経験からエンジニアになって後悔する人の特徴から紹介していきます。
未経験からエンジニアになって後悔する人の特徴
未経験からエンジニアに転身して後悔する人には、いくつかの共通点があります。
自分がこれらの特徴に当てはまるかどうか、エンジニアへの転職を考える前に確認しておきましょう。
未経験でエンジニアになって後悔する人①:本当にやりたいことが別にある人
エンジニアという職業は、常に新しい技術が生まれる分野です。
そのため、業務外での継続的な学習が必須となります。
「給料が良さそう」「ワークライフバランスが良さそう」といった理由だけでエンジニアを選ぶと、その後の継続的な学習のモチベーションを維持できず後悔することがあります。
IT技術自体に興味がなければ、日々の学習が苦痛に感じてしまうでしょう。
未経験からエンジニアを目指すなら、技術そのものに関心を持ち、学び続けることが楽しいと感じられるかどうかが重要です。
未経験でエンジニアになって後悔する人②:長時間労働に耐えられない人
エンジニアの仕事は、プロジェクトによって労働環境が大きく異なります。
私の場合は比較的恵まれており、月の残業時間は多くても20時間程度です。
しかし、同じ会社の中でも、月に40時間、50時間、あるいはそれ以上の残業をしている方もいます。
特に炎上プロジェクトにアサインされると、想定外の長時間労働を強いられることもあります。
ワークライフバランスを重視する方は、入社前に職場環境や残業時間について詳しく調査しておくことをお勧めします。
未経験でエンジニアになって後悔する人③:知識の少なさに焦りを感じやすい人
未経験からエンジニアになると、最初は知識不足を痛感する場面が多々あります。
私は新卒入社で研修期間があったため基礎知識を身につける機会がありましたが、それでも実際の現場では覚えることが山積みでした。
入社後しばらくは戦力として見られず、時には叱責を受けることもあり、精神的に辛い時期を経験しました。
自分の成長スピードに過度な期待を持ちすぎると、現実とのギャップに苦しむことになります。
未経験からのスタートであれば、最初の1年程度は学習期間だと割り切る心構えが必要です。
未経験でエンジニアになって後悔する人④:精神的なプレッシャーに弱い人
エンジニアの仕事では、技術的な会話についていけなかったり、自分の無力さを感じたりする場面が特に初期段階では多くあります。
これを過度に気にする人はメンタル面で苦労することがあります。
また、上司の指導スタイルは人によって大きく異なり、厳しい指導を受ける可能性もあります。
どの職場にも当てはまることですが、上司との相性は運の要素も大きく、不運にも厳しい上司の下で働くことになると精神的な負担が増します。
批判や指摘を受け止め、前向きに改善していく姿勢がエンジニアには求められます。
未経験からエンジニアになって後悔しないためのポイント
未経験からエンジニアになっても後悔しないためには、いくつかの重要なポイントがあります。
私の経験から、後悔しないために意識すべきことをお伝えします。
後悔しないためのポイント①:IT技術への興味・関心を持つこと
エンジニアとして長く活躍するためには、IT技術自体に興味を持つことが不可欠です。
新しい技術に触れることが楽しいと感じられるかどうかは、継続的な成長のために非常に重要な要素となります。
私の場合は元々ITシステムに興味があったため、業務で新しい知識を得ることが苦痛ではなく、むしろ楽しみでした。
給料や福利厚生だけでなく、仕事内容そのものに魅力を感じられるかどうかを自問自答してみてください。
後悔しないためのポイント②:入社前に会社の労働環境を調査する
未経験からエンジニアになる際は、入社を検討している会社の労働環境を事前にしっかり調査することが重要です。
残業時間や休日出勤の頻度、リモートワークの有無など、実際に働いている人の声を聞くことが理想的です。
口コミサイトやSNSで情報収集するだけでなく、可能であれば社員との面談の機会を設けてもらうと良いでしょう。
私の会社は基本的にリモートワークが可能で、ワークライフバランスを重視する社風があったため、非常に働きやすい環境でした。
後悔しないためのポイント③:長期的な成長プランを持つこと
未経験からエンジニアになる場合、最初の1〜2年は学習期間と割り切り、長期的な視点で自己成長を計画することが大切です。
短期間での成果を求めすぎると、挫折感を味わうことになりかねません。
私は入社当初、知識不足から苦労することも多くありましたが、3年経った今ではプロジェクトで一定の役割を果たせるようになりました。
焦らず着実にスキルを積み上げていく姿勢が、エンジニアとしての成功には不可欠です。
後悔しないためのポイント①:メンターや相談できる先輩を見つける
未経験からエンジニアとして成長するためには、質問や相談ができる環境が重要です。
わからないことを放置せず、積極的に質問できる関係性を構築しましょう。
私の場合、入社当初から親身になって指導してくれる先輩に恵まれたことが、挫折せずに継続できた大きな要因でした。
入社前に研修制度やメンター制度があるかどうかも確認しておくと良いでしょう。
周りに相談できるエンジニアがいない場合は、プログラミングスクールに通うのも1つの手です。
TechAcademyは、現役エンジニアから学べるプログラミングスクールとなっております。
コースにもよりますが、現役エンジニアに質問・相談できる環境が整っており、サポート体制が充実しているのが魅力的なポイントです。
お金は結構かかりますが、サポートが手厚いのでIT業界未経験エンジニアの方は受講する価値があります。
私の経験:未経験エンジニアとして3年間働いてみて
文系出身で未経験からIT企業に入社し、システムエンジニアとして3年間働いてきた私の経験をシェアします。
入社当初の苦労
入社当初は、専門用語の理解や技術的な知識不足に悩まされました。
研修期間があったとはいえ、実際の現場では想定外の問題が次々と発生し、対応に追われる日々でした。
特に親会社の社内システムの保守運用を担当していたため、システムの全体像を把握するのに時間がかかりました。
質問することも怖くて、一人で抱え込んでしまうこともありました。
しかし、徐々に職場環境に慣れ、質問することの大切さを学び、少しずつ成長していくことができました。
乗り越えるために行ったこと
初期の苦労を乗り越えるために、私は以下のことを実践しました。
業務時間外にも技術書を読んだり、オンライン講座で学習したりして知識の補強に努めました。
分からないことはノートにまとめ、まとめて質問する時間を設けることで、効率的に学ぶ工夫をしました。
また、システムの構成図を自分で描き直し、全体像の理解に努めたことも役立ちました。
未経験エンジニアが最初の壁を乗り越えるには、こうした地道な努力が必要です。
3年目を迎えた現在の状況
入社から3年が経過した現在、基本的な業務はスムーズにこなせるようになりました。
年収も25歳で500万円と、同年代の平均よりも高い水準になっています。
基本的にリモートワークで働けるため、通勤時間のストレスもなく、ワークライフバランスは良好です。
未経験からのスタートでしたが、継続的な学習と実務経験の積み重ねにより、エンジニアとしての自信がついてきました。
私が未経験エンジニアを後悔していない理由
私が未経験からエンジニアになったことを後悔していない理由は主に以下の点です。
まず、ITシステムに元々興味があったため、新しい知識を吸収することが苦痛ではなく楽しさを感じています。
次に、実務経験を通じて成長を実感できることが大きなモチベーションになっています。
また、給与面でも25歳で年収500万円と比較的恵まれており、将来的にもスキルアップと共に収入増が期待できます。
そして何より、基本的にリモートワークで働けるため、プライベートとの両立がしやすい環境であることも大きな魅力です。
これらの要素が組み合わさり、私は未経験からエンジニアになった選択を肯定的に捉えています。
未経験からエンジニアを目指す人へのアドバイス
未経験からエンジニアを目指す方に、私の経験から得たアドバイスをお伝えします。
自分に合った分野を見つける
エンジニアといっても、フロントエンド、バックエンド、インフラ、セキュリティなど様々な分野があります。
自分の適性や興味に合った分野を見つけることが、長く続けるためのカギとなります。
私の場合、システムの全体設計よりも個別の問題解決に興味があったため、システム保守・運用の分野が合っていました。
入社前や入社後早い段階で、様々な分野に触れる機会を持つことをお勧めします。
基礎学習から始める
未経験からエンジニアを目指すなら、まずはプログラミングの基礎概念やコンピュータサイエンスの基本原理から学ぶことが重要です。
いきなり複雑なフレームワークや最新技術に手を出すのではなく、地道に基礎力を固めることが遠回りのようで実は近道です。
私も最初は基本的なHTML、CSS、JavaScriptから学び始め、徐々に範囲を広げていきました。
ちなみに入社前はProgateやドットインストールといったオンライン学習サービスを使って学んでいました。
また、入社後は会社の所属部署でUdemyを契約しているため、そちらを使ったり書籍を購入して勉強を続けています。
ただ、お金に余裕がある方は、プログラミングスクールを活用するのも一つの方法です。
私は入社前何をすればいいかわからずとりあえずプログラミング言語(Python)の勉強だけしていましたが、それだけでは足りなかったことに入社後気が付きました。
現場に配属されてから困らないためにも体系的に学ぶことができるプログラミングスクールはおすすめの選択肢です。
ポートフォリオを作成する
未経験からエンジニア転職を成功させるには、自分のスキルを示すポートフォリオが重要です。
小さなアプリケーションでも良いので、自分で作ったものを見せられるようにしておきましょう。
私は入社前に簡単なWebサイトを作成し、面接時にそれを見せることで、未経験ながらも学習意欲をアピールできました。
GitHubなどを活用して、コードを公開しておくことも良い方法です。
コミュニケーション能力を磨く
エンジニアの仕事は、一般的なイメージとは異なり、コミュニケーション能力が非常に重要です。
チームでの開発や顧客との要件定義など、人とのやり取りが多い職種でもあります。
技術スキルだけでなく、わかりやすく説明する力や、チームで協力する姿勢も意識的に磨いていくことをお勧めします。
私も文系出身の強みを活かし、技術的な内容を非エンジニアにもわかりやすく説明する役割を担うことがあります。
未経験からエンジニアになる前に確認すべきこと
最後に、未経験からエンジニアへの転身を考えている方が、事前に確認しておくべきポイントをまとめます。
自己分析を徹底する
エンジニアになる前に、自分の強み・弱み・興味・価値観を徹底的に分析しましょう。
論理的思考は得意か、細かい作業に集中できるか、新しいことを学び続けることは苦にならないか、など自問自答することが大切です。
私の場合、物事を論理的に考えることが好きで、難しい問題を解決したときの達成感を味わいたいという思いがありました。
自己分析の結果とエンジニアに求められる素質が合致するかどうかを冷静に判断しましょう。
業界・企業研究を行う
IT業界と一口に言っても、SIer、自社開発、スタートアップなど様々な企業形態があり、働き方も大きく異なります。
自分に合った企業カルチャーや働き方を提供している会社を探すことが、後悔しないためには重要です。
私は都内大手グループの子会社という比較的安定した環境を選びましたが、挑戦を重視する方ならスタートアップの方が合うかもしれません。
企業のミッション・ビジョン・バリューに共感できるかどうかも重要な判断基準です。
現役エンジニアに話を聞く
可能であれば、実際に働いているエンジニアに話を聞く機会を設けることをお勧めします。
リアルな仕事内容や職場環境、キャリアパスなど、外からは見えない情報を得ることができます。
私も就職活動中に何人かのエンジニアの方に話を聞く機会があり、具体的なイメージを持てたことが適切な選択につながりました。
SNSやエンジニアコミュニティなどを活用して、積極的に交流してみましょう。
まとめ:未経験からエンジニアになることの後悔と成功の分かれ道
未経験からエンジニアになることは、挑戦と成長の機会である一方で、向き不向きによっては後悔することもあります。
IT技術自体に興味がない方、長時間労働に耐えられない方、知識不足に過度に焦る方、精神的なプレッシャーに弱い方は、エンジニアへの転身に後悔する可能性が高いと言えるでしょう。
一方で、技術への興味があり、継続的な学習を楽しめる方、論理的思考が得意な方、粘り強く課題に取り組める方にとっては、非常にやりがいのあるキャリアとなります。
私自身は文系未経験からエンジニアになりましたが、自分の興味と適性がマッチしていたこと、恵まれた職場環境であったことから、3年経った今でも後悔はしていません。
未経験からエンジニアを目指す皆さんには、短期的な利益よりも長期的な視点で自分に合った選択をすることをお勧めします。
適切な自己分析と業界研究を行い、自分に合った環境で挑戦することが、エンジニアとしての成功への鍵となるでしょう。

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