未経験の文系新卒がエンジニアになるということ
文系出身で未経験からエンジニアの道に飛び込むというのは、今や珍しいことではなくなってきました。
特に新卒採用において、IT企業は文系学生にも広く門戸を開いています。
私自身、法学部出身の文系未経験から新卒エンジニアとして就職し、現在3年目を終えたところです。(22年卒)
この記事では、未経験から新卒でエンジニアになって実際に感じたことや経験したことを包み隠さずお伝えします。
同じように文系未経験からエンジニアを目指している方、あるいはすでにエンジニアとして働き始めて不安を感じている方の参考になれば幸いです。
文系未経験から新卒エンジニアになるまでの道のり
私は大学で法学を専攻していましたが、就職活動の際にIT業界に興味を持ちました。
プログラミングの経験はゼロでしたが、新卒採用では未経験者も受け入れてくれる企業が多かったのです。
文系でプログラミング未経験の私がエンジニアを選んだ理由は単純で、成長産業であること、スキルが身につくこと、そして将来性があると感じたからでした。
新卒採用試験では、面接や論理的思考力や問題解決能力を測るテストなどが中心で、専門知識はあまり問われませんでした。
文系未経験で新卒エンジニアになることに対して不安はありましたが、入社後の研修でキャッチアップできると信じていました。
新卒エンジニアとしての研修期間
入社後は約3ヶ月の研修期間がありました。
文系未経験の新卒エンジニアとして、プログラミング言語(Java)やシステム開発の基礎を学びました。
研修中はテストがあり、正直なところ私の成績はほぼ最下位でした。
未経験から始めた文系出身者と、すでに情報系の学部で学んできた理系出身者との差は歴然としていたのです。
また、私と同じような文系出身者も入社前から勉強し、基本情報技術者試験などを合格している方も多かったです。
私は、送られたテキストを軽く読むくらいで他はこのブログ運営に時間をかけて何もしていませんでした。(今はちゃんとやっておけばよかったと後悔しています)
研修期間中は焦りと不安でいっぱいでしたが、それでも必死に食らいついていきました。
エンジニアとしての基礎知識を身につけるのに、文系未経験の新卒は他の人より時間がかかるのは仕方のないことだと自分に言い聞かせていました。
新卒エンジニア1年目:現実の厳しさとの対面
研修を終えて実際のプロジェクトに配属されると、そこで待っていたのは厳しい現実でした。
文系未経験から新卒でエンジニアになった私は、実務で必要なスキルが圧倒的に足りていませんでした。
常駐先の上司からは毎日のように厳しい指導を受け、時には叱責されることもありました。
エンジニアとしての基本的な知識が不足していたため、自分を弁解することすらできない状況でした。
文系エンジニアの壁:専門知識の不足
特に苦労したのは、エンジニアとして当然知っているべき専門用語や概念の理解でした。
理系出身のエンジニアなら大学で学んでいる内容も、文系未経験の新卒エンジニアにとっては全くの未知の領域でした。
データ構造やアルゴリズム、ネットワークの基礎知識など、エンジニアとして必須の知識を業務と並行して学ぶ必要がありました。
毎日の業務終了後も自宅で勉強し、週末も学習時間を確保する日々が続きました。
1年目は精神的にも非常に厳しい時期で、エンジニアとしての自分の適性に疑問を持つこともありました。
未経験エンジニアの成長のために必要だったこと
振り返ってみると、この時期に必要だったのは以下のことでした。
基礎知識を地道に身につける忍耐力と継続力が何より重要でした。
分からないことを素直に質問できる勇気も必要でした。
エンジニアとしての成長に必要な学習習慣を確立することが大切だと実感しました。
特に文系未経験から新卒でエンジニアになった場合、最初の1年は耐える時期だと割り切ることも大切だと思います。
新卒エンジニア2年目:少しずつ見えてきた成長の兆し
2年目になると、担当するプロジェクトや作業内容は変わらなかったものの、環境の変化がありました。
常駐先のプロジェクト管理部署が変わり、あの厳しい上司がいなくなったことで精神的には少し楽になりました。
文系出身の未経験エンジニアとしての基礎知識も少しずつ身についてきた実感がありました。
任される仕事の増加とミスの連発
ただ2年目になると、任される作業も増えていきました。
エンジニアとしての期待値も1年目より上がり、より複雑な業務を担当するようになりました。
結果として、ミスを連発することになりました。
文系未経験から新卒でエンジニアになった私にとって、業務の複雑さについていくのはまだ難しかったのです。
それでも1年目と比べると、エンジニアとしての基礎体力はついてきていたと思います。
エンジニアとしての成長を実感できた瞬間
2年目の終わり頃には、入社当初は全く理解できなかった技術的な会話が少しずつ分かるようになってきました。
簡単なコーディングなら自分で考えて実装できるようになりました。
後輩に基本的な説明ができるレベルにまで成長しました。
文系出身で未経験から始めたエンジニアとしては、少しずつですが確かな前進を感じられるようになったのです。
新卒エンジニア3年目:現実と向き合い、長所を活かす
3年目も基本的なプロジェクトや作業内容は変わらず、再び常駐先の管理部署が変わりました。
厳しい上司はいなかったものの、周囲と比較するとやはりエンジニアとしてのスキル面では見劣りする部分があり、職場ではやや無能扱いされることもありました。
しかし3年目になると、文系未経験から新卒でエンジニアになった自分の立ち位置も少しずつ見えてきました。
文系エンジニアとしての強みの発見
技術面では及ばなくても、文系出身者ならではの強みもあることに気づきました。
コミュニケーション能力や説明力、ドキュメント作成能力などは文系出身の私の方が長けている場面もありました。
エンジニアとして必要なのは技術力だけではなく、チームでの協働やクライアントとのコミュニケーションも重要です。
文系未経験から新卒でエンジニアになった経験を活かし、技術と非技術の橋渡し役として価値を見出せるようになってきました。
未経験から新卒エンジニアになって良かったと思うこと
3年間のエンジニア生活を振り返ると、文系未経験から新卒でこの道を選んで良かったと思います。
最初は大変でしたが、確実にスキルは身についてきたと実感しています。
エンジニアという職業の魅力
給与水準も悪くなく、残業も比較的少ないのがエンジニアの魅力です。
基本的にリモートワークが可能な環境も大きなメリットです。
朝は8時50分に起きて9時に打刻するという生活は、正直とても楽で快適です。
将来性のあるスキルの獲得
何より、コンピュータの知識は今後どんな仕事をするにしても役立つスキルだと感じています。
副業などの可能性も広がります。
文系未経験で新卒からエンジニアになったからこそ、幅広い視野を持ったIT人材になれる可能性があると思います。
論理的思考力と説明能力の向上
エンジニアの世界では論理的思考が重視され、細かいことを気にする人が多いです。
時には面倒に感じることもありますが、そういった環境で働くことで説明能力や論理的思考力が鍛えられました。
文系出身の未経験エンジニアであっても、この点は大きな成長だと感じています。
文系未経験から新卒エンジニアを目指す人へのアドバイス
私のような文系未経験から新卒でエンジニアを目指す方に、経験から得たアドバイスをお伝えします。
最初の1年は耐える覚悟を持つこと
未経験から新卒エンジニアになると、最初の1年は本当に大変です。
特に文系出身者は、理系出身者と比べて明らかに基礎知識で不利な状況からのスタートになります。
しかし、この時期を乗り越えれば確実に成長を実感できるので、諦めずに耐えることが大切です。
基礎学習の継続が重要
業務時間外でも基礎的な学習を継続することが非常に重要です。
プログラミングの基礎、データ構造、アルゴリズムなど、エンジニアとして必須の知識は独学でも身につけられます。
文系未経験の新卒エンジニアは、この自主学習の量と質で大きく差がつくと実感しています。
自分の強みを活かす道を模索する
文系出身者ならではの強み、例えばコミュニケーション能力や文章力などを活かせる領域を見つけることも大切です。
エンジニアといっても様々な役割があり、必ずしも高度な技術力だけが評価されるわけではありません。
未経験から新卒でエンジニアになったからこそ持てる視点を大切にしてください。
文系未経験から新卒エンジニアへの転身:成功のポイント
文系未経験から新卒でエンジニアになるためには、いくつかの成功ポイントがあります。
就職前の準備が重要
就職活動前から少しでもプログラミングの基礎を学んでおくと有利です。
Webサイトやアプリの制作など、実際に手を動かして何かを作った経験があると面接でアピールできます。
文系未経験でもエンジニアになる意欲と基礎的な知識があることを示せると良いでしょう。
研修期間を最大限に活用する
入社後の研修期間は新卒エンジニアにとって非常に重要な時期です。
この期間に基礎をしっかり固めることで、その後の実務での苦労が少なくなります。
文系未経験者は特に、分からないことをそのままにせず、積極的に質問することが大切です。
メンターやロールモデルを見つける
職場内で頼れる先輩や上司を見つけることも成功の鍵となります。
特に文系出身からエンジニアになった先輩がいれば、同じ道を歩んだ経験者として貴重なアドバイスがもらえるでしょう。
未経験から新卒でエンジニアになった人のキャリアパスを参考にすることで、自分の将来像も描きやすくなります。
文系未経験新卒エンジニアのキャリアパス
未経験から新卒でエンジニアになった後、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか。
専門性を高める道
フロントエンド、バックエンド、インフラなど特定の分野に特化したスペシャリストを目指す道があります。
文系未経験からスタートしても、集中して学べば専門性は身につきます。
新卒エンジニアとしての最初の3〜5年で、自分の得意分野を見つけることが重要です。
マネジメント志向のキャリア
技術を理解した上でのプロジェクトマネージャーやチームリーダーを目指す道もあります。
文系出身のエンジニアは、技術と非技術の両方を理解できる強みを活かせます。
未経験から新卒でエンジニアになった経験を活かし、後進の育成やチームマネジメントに携わるキャリアも魅力的です。
IT知識を活かした別職種への転換
エンジニアとしての経験を活かして、ITコンサルタントや製品企画、UXデザイナーなどの職種にキャリアチェンジする道もあります。
文系未経験から新卒エンジニアとしてスタートしても、その経験は様々な形で活かせます。
エンジニアとしての基礎知識があれば、IT業界内での職種変更の選択肢も広がります。
文系未経験から新卒エンジニアになって感じる今後の展望
入社から3年が経ち、これからどのようなキャリアを築いていきたいかも少しずつ見えてきました。
専門性を高めながらコミュニケーション能力も活かす
技術面では特定の分野での専門性を高めつつ、文系出身者としての強みである説明力やコミュニケーション能力も活かしていきたいと考えています。
未経験から新卒でエンジニアになった経験を活かし、技術と非技術の架け橋になれる人材を目指します。
文系エンジニアだからこその視点や強みを大切にしながら、確かな技術力も身につけていくのが理想です。
新卒エンジニアとしてのスタートを強みに変える
最初はハンディに感じた文系未経験からのスタートも、視点の多様性という意味では強みになり得ます。
エンジニアに必要な論理的思考力と文系出身者としての発想力や表現力を両立させることで、独自の価値を生み出せる可能性があります。
未経験から始めたからこそ、基礎からしっかりと積み上げてきた知識体系があるとも言えます。
まとめ:文系未経験から新卒エンジニアへの道は険しいが価値がある
文系未経験から新卒でエンジニアになるという選択は、最初は大変ですが間違いなく価値のある挑戦だと感じています。
最初の1年は特に苦労しますが、継続的な学習と実務経験を積むことで確実に成長できます。
未経験エンジニアとしてのスタートは遅れていても、自分のペースで着実に力をつけていくことが大切です。
文系出身だからこその強みを活かしながら、技術面でもキャッチアップしていくバランス感覚が重要です。
これから文系未経験から新卒エンジニアを目指す方々にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
エンジニアの世界は常に変化し続けていますが、学び続ける姿勢があれば文系出身の未経験者でも十分に活躍できる場所だと信じています。

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