戦術分析

チェルシー「3-4-3」が機能しない理由と攻撃時の問題点【プレミアリーグ第20節:アーセナル vs チェルシー】

今回は久しぶりに海外サッカーの戦術分析を行いましたので、分析した内容を記事にしてまとめていこうと思います。

ちなみに今回分析した試合は「プレミアリーグ第20節:アーセナル vs チェルシー」です。

この試合は1-2でチェルシーが勝ちましたが、序盤はアーセナルに先制点を決められ試合を有利に進められていました。

チェルシー寄りの辛口な分析記事になっていますが、興味がある方はチェックしてみてください。

「3-4-3」から「4-3-3」に変更したチェルシーの意図

この試合、前半34分までは「3-4-3」のフォーメーションを採用して戦っていたチェルシーですが、前線からのプレスがハマらず3~5人がはがされるシーンもありました。

チェルシーはディフェンスラインを高い位置に設定しているチームですので、前線のプレスで複数人はがされると守備陣は後退しながら難しい対応を強いられます

ですのでロングボールを蹴らせて回収するか、前からのプレスでボールを奪わなければならないのですが、前半はそれがうまくできず失点につながりました。

以下では「3-4-3」がうまく機能しなかった理由と「4-3-3」に変更した理由について解説していきます。

「3-4-3」がうまく機能しなかった理由

アーセナルが先制点を奪うコーナーキックの前シーンでは以下のかたちでプレスをはがされていました。

こちら↑は前半11分25秒のゴールキックのシーンで、チェルシーは前線の3人+ボランチの2人で高い位置からプレスを仕掛けていました。

上の画像の通り、チェルシーのフォワード&ボランチはアーセナルのディフェンダー&ボランチをマークしてボール保持者に対してパスコース消しています。

また、ボール保持者であるダビド・ルイスに対してはメイソン・マウントが左サイドバックのサカへのパスコースを切りながらダビド・ルイスにプレスをかけていました。

しかしこの時、右で幅をとっているメイトランド=ナイルズがフリーになっていて、足元がうまいダビド・ルイスはメイトランド=ナイルズにピタリとパスを通します。

そこでメイトランド=ナイルズに対してマテオ・コバチッチがすかさず寄せますが、これによりエジルがフリーになります。

メイトランド=ナイルズはもらったパスを頭でダイレクトで合わせてエジルにパスを通し、チェルシーの前線からのプレスがはがされたというシーンです。

そこからアーセナルに素早くゴール前まで持っていかれ、オーバメヤンが得たコーナーキックで得点を決められました。

ではこの時どうすればよかったのかについてですが、メイトランド=ナイルズに対してエメルソンがプレスをかけるべきでした

上の画像のようにエメルソンがプレスをかけるのと同時に連動してDF陣がスライドすれば、相手もプレッシャーを感じますのでロングボールを蹴らすことが可能です。
後方で数的優位が作れていますのでロングボールを蹴らせれば高い確率でボールを回収できます。

26分あたりからはアーセナルのサイドバックに対してチェルシーのウイングバックが寄せることができていましたが、失点してからの修正でしたので時すでに遅しという感じです

また、16分55秒のシーンもチーム内での守備の共通意識が欠けていたように思えます。

このシーンではウィリアンのメイトランド=ナイルズに対する寄せが甘くかったことが原因となって与えたチャンスになります。

ウィリアンとしては「ネルソンへの縦パスのコースを消しつつ、メイトランド=ナイルズにもプレスを掛けれるポジション」という判断なのでしょうが、ネルソンに対してはエメルソンがマークについているためパスコースを消す必要はありません。

それよりもメイトランド=ナイルズへのパスコースを消しつつチェンバースにプレスを仕掛けていた方が相手にプレッシャーを与えボールを奪える確率が高かったでしょう。

このようにチーム内での決まり事が浸透していない感じがアーセナル戦からはうかがえました

「4-3-3」に変更してからどう変わったか

「3-4-3」から「4-3-3」に変更した主な理由は攻撃がうまくいっていなかったからでしょう。

アーセナルは守備時「4-4-2」でコンパクトに守りボールをサイドに振られた場合は素早いスライドでチェルシーにスペースを与えないということを終始続けていました。

これに対しチェルシーはセンターバックを経由してサイドチェンジを繰り返し、相手守備の穴をなんとか見つけ出そうとしていましたがなかなか崩せていません。
また、チェルシーディフェンス陣のパスミスも多く「3-4-3」では前線に良い形でボールをつなぐことができないかったという印象です

そこでチェルシーは前半34分にジョルジーニョを投入し、センターバックを1枚減らしてアンカーにジョルジーニョが入り「4-3-3」にシステム変更しました。

ちなみにこの交代で下げた選手がエメルソンで右サイドバックにトモリ、左サイドバックにアスピリクエタになっています。
トモリを右サイドバックで起用したのは謎でしたが、ランパード監督としてはオーバメヤンのスピード対策だったのかもしれません。

とは言え、トモリは攻撃時のポジショニングが悪く、ボールロストやクロスの失敗など攻撃のミスが何度か見られました。

具体的に言いますと53分6秒のシーンでは本来サイドバックとウイングの間にポジションをとらなければいけないトモリですが、低い位置にポジションでボールをもらっていますね。

この後案の定オーバメヤンに寄せられボールを奪われています。

59分にトモリと代わってランプティーが入りましたが、右サイドのウィリアンとの関係を見ているとランパード監督は幅をとる選手を明確にしていないと気がします

相手の守備を崩すにあたって幅をとってプレーエリアを広げることは非常に重要です。
今回の試合に限らず引いた相手を崩せないのは幅をとる選手が誰なのかを明確にしていないことポジションの取り方を指導していないことなどが考えられるでしょう。

まとめ

今回はプレミアリーグ第20節のアーセナル vs チェルシーの試合を分析した内容をまとめてみました。

チェルシーはこの試合、セットプレーからの得点とカウンター攻撃からの得点が1点ずつと相手の守備陣形を崩して奪った得点が1つもありません。
勝ち点3は取れましたが、個人的にはランパードで大丈夫?と思ってしまう内容でもありました。

かなり辛口の評価になってしまいましたが、一チェルシーファンとしてランパード監督にはプレミアリーグのみならず今後欧州のコンペティションでも勝てるようなチームを作っていってほしいです。

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