今回は2019-20シーズンのセリエA注目クラブの紹介ということで、インテルの夏の補強&放出とメンバー、注目ポイントなどを紹介していきます。
興味がある方は是非チェックしてみてください。
インテルのプロフィール
クラブ名:FCインテルナツィオナーレ・ミラノ
創設年:1908年
オーナー:蘇寧電器グループ(中国の家電小売販売会社)
監督:アントニオ・コンテ
所属リーグ:セリエA
ホームスタジアム:スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
リーグ戦成績(2018-19):4位
1908年に創設された歴史あるクラブです。もともとは「ミラン・クリケット・アンド・フットボール・クラブ」というクラブがあり、そこで外国人選手の獲得に関する問題が内部で発生し、「ACミラン」と「インテル」に分かれたのだそう。
そのためACミランとインテルは古くからライバル関係にあり、この2チームが戦うミラノ・ダービーでは盛り上がりを見せます。
2018年10月に就任した会長のスティーブン・チャンは蘇寧電器グループ代表取締役会長の息子となっています。現在27歳(2019年9月時点)と若く、インテルの立て直しに期待がかかります。
🇮🇹#インテル 立て直しを図るのは史上最年少の中国人実業家!スティーブン・チャンには注目です。https://t.co/V7jiIX9Xaj
— やす (@gakuseiaffili7) September 22, 2019
スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァはミラノ市が所有するフットボール専用スタジアムで、インテルの他にACミランのホームスタジアムでもあります。
2019年夏の移籍市場
IN | ||||
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名前 | ポジション | 年齢 | 前所属クラブ | 移籍金 |
ロメル・ルカク | FW(CF) | 26 | マンチェスター・ユナイテッド(イングランド1部) | 6500万ユーロ |
ヴァレンティーノ・ラザロ | MF(RMF) | 23 | へルタ・ベルリン(ドイツ1部) | 2200万ユーロ |
マッテオ・ポリターノ | FW(RWG) | 25 | サッスオーロ(イタリア1部) | 2000万ユーロ |
ニコロ・バレッラ | MF(CM) | 22 | カリアリ(イタリア1部) | レンタル料→1200万ユーロ(+2500万ユーロで完全移籍) |
ステファーノ・センシ | MF(CM) | 24 | サッスオーロ(イタリア1部) | レンタル料→500万ユーロ |
ルシアン・アグメ | MF(CM) | 17 | FCソショー(フランス2部) | 450万ユーロ |
ディエゴ・ゴディン | DF(CB) | 33 | アトレティコ・マドリード(スペイン1部) | フリートランスファー |
アレクシス・サンチェス | FW(LWG) | 30 | マンチェスター・ユナイテッド(イングランド1部) | レンタル |
クリスティアーノ・ビラーギ | MF(LMF) | 26 | フィオレンティーナ(イタリア1部) | レンタル |
OUT | ||||
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名前 | ポジション | 年齢 | 移籍先 | 移籍金 |
ジーニョ・ファンフースデン | DF(CB) | 19 | スタンダール・リエージュ(ベルギー1部) | 1260万ユーロ |
アンドレイ・ラドゥ | GK | 22 | ジェノア(イタリア1部) | 800万ユーロ |
ゲオルゲ・プシュカシュ | FW(CF) | 23 | レディング(イングランド2部) | 800万ユーロ |
マウロ・イカルディ | FW(CF) | 26 | パリ・サンジェルマン(フランス1部) | レンタル料→500万ユーロ |
イヴァン・ペリシッチ | FW(LWG) | 30 | バイエルン(ドイツ1部) | レンタル料→500万ユーロ |
アンドレア・ピナモンティ | FW(CF) | 19 | パルマ(イタリア1部) | 500万ユーロ |
マルコ・サラ | DF(LSB) | 20 | サッスオーロ(イタリア1部) | 500万ユーロ |
ニコラス・リゾ | DF(CB) | 19 | ジェノア(イタリア1部) | 250万ユーロ |
クリスティアン・アンサルディ | DF(LSB) | 32 | トリノ(イタリア1部) | 250万ユーロ |
レイ・マナイ | FW(CF) | 22 | アルバセテ・バロンピエ(スペイン2部) | 200万ユーロ |
アンドリュー・グラヴィロン | DF(CB) | 21 | サッスオーロ(イタリア1部) | レンタル料→100万ユーロ |
ミランダ | DF(CB) | 34 | 江蘇蘇寧(中国1部) | フリートランスファー |
ジョアン・マリオ | MF(CM) | 26 | ロコモティブ・モスクワ(ロシア1部) | レンタル |
ヤン・カラモウ | FW(RWG) | 21 | パルマ(イタリア1部) | レンタル |
ファクンド・コリディオ | FW(CF) | 19 | シント=トロイデン(ベルギー1部) | レンタル |
シアン・エマーズ | MF(CM) | 19 | ワースラント=ベフェレン(ベルギー1部) | レンタル |
ダウベルト | DF(LSB) | 25 | フィオレンティーナ(イタリア1部) | レンタル |
ラジャ・ナインゴラン | MF(CM) | 31 | カリアリ(イタリア1部) | レンタル |
アンドレア・ピナモンティ | FW(CF) | 20 | ジェノア(イタリア1部) | レンタル |
エディ・サルチェード | FW(CF) | 17 | ジェノア(イタリア1部) | レンタル |
インテルは2019年夏の移籍市場で多くの選手の入れ替えがありました。上にまとめてある移籍情報以外にもレンタルバックした選手や2部リーグ、3部リーグに移籍した選手などもおり、全て紹介するときりがないため一部の移籍をまとめておきました。その点ご了承ください。
今夏はロメル・ルカクやディエゴ・ゴディンといったビックネームを獲得。その他にもヴァレンティーノ・ラザロやニコロ・バレッラ、ルシアン・アグメといったこれからが楽しみな選手も獲得しており、補強に多くの資金を費やしています。
ルカクに関しては今シーズン就任したアントニオ・コンテ監督の希望していた選手で、今夏獲得した選手で一番の目玉です。
アントニオ・コンテ「ロメル・ルカクが好きだ」https://t.co/aDnA7RV7zl
— やす (@gakuseiaffili7) September 23, 2019
その一方、昨シーズンの主力メンバーだったマウロ・イカルディやイヴァン・ペリシッチ、ラジャ・ナインゴランといった選手をレンタル放出していてます。
これについてはアントニオ・コンテ監督の好みも影響していると思いますが、イカルディに関しては嫁のワンダ・ナラという方がなかなかの問題児でしてチームの不満分子となっていました。
イカルディがキャプテンマークを剥奪されるきっかけとなったワンダ・ナラの発言🗯️「もし契約を更新したいなら、少なくとも1試合で5回はマウロにいいボールを出せるような選手を獲得することね」https://t.co/tRa4HPNYGU
— やす (@gakuseiaffili7) September 23, 2019
その他にも10代~20代前半の若手選手を完全移籍やレンタルで放出していて、補強費を調達していたようです。
最終的にインテルは選手の放出で5660万ユーロの資金を調達し、補強には1億5500万ユーロの資金を費やしました(参照:transfermarkt.com)。よって2019年夏の移籍市場は9840万ユーロの赤字となっています。
このことからも2019-20シーズンの本気度の高さが伺えます。
2019-20シーズンのインテル予想布陣&メンバー
この記事を執筆している時点で、インテルはすでにリーグ戦を4試合消化しています。そのためここで紹介する予想布陣は1~4節のインテルの試合を参考にさせていただきます。
それがこちらです。↓
ここ4試合のインテルのフォーメーション、メンバーなどを参考にしたうえで作成したメンバー表になっています。他にもユースから昇格した選手が数名いますが戦力として考える場合、上の画像に載っている選手たちになるだろうと思われます。
ポジションごとの一番上にある黄色文字の選手は開幕からスタメンで起用されている選手です。
コンテは3バックを採用する監督でセリエA第4節までは「3-5-2」や「3-4-2-1」のフォーメーションを採用しています。
ほとんどのポジションはメンバーが定まりつつありますが、中盤の1枠がまだ決まっていない感じです。バレッラがフィットすればレギュラーに定着すると思いますが、現在はいろいろな選手を試しているようです。
また、センシやブロゾヴィッチの控え選手が1人もいませんが、この2つのポジションはスタメン争いをしている中盤の選手たちが控えとなります。ブロゾヴィッチとバレッラはダブルボランチを組むことあり、控えの第一候補はバレッラになると思われます。
どのポジションにもレベルの高い選手が揃っていて、セリエAではトップクラスになるでしょう。
2019-20シーズンのインテル注目ポイント
続いて2019-20シーズンのインテル注目ポイントを2つ紹介します。
・新指揮官アントニオ・コンテの手腕
・ユベントス1強時代を終わらすことはできるか?
以下からインテルの注目ポイントについて詳しく解説していきます。
新指揮官アントニオ・コンテの手腕
インテルは2019-20シーズンからアントニオ・コンテを新指揮官として迎え入れました。
コンテは現役時代ユベントスに10年以上在籍していたユベントスOBで、2011-12シーズンにはユベントスの監督に就任。そのユベントスでは3連覇を達成し、2013-14シーズンは勝ち点102を記録しています。
今や世界的名将となったアントニオ・コンテですが、オフ・ザ・ピッチでの徹底ぶりも有名な監督です。
インテルの新指揮官アントニオ・コンテ。
正当な理由で練習を欠席した場合も、翌日の練習で同等の追加メニューをこなさなければならないのだそう。ものすごい徹底ぶり😅https://t.co/P609G3CK0k— やす (@gakuseiaffili7) September 23, 2019
チェルシー時代のアントニオ・コンテは選手に食べたものの写真を毎回送信させていた。
それに加え、ピザ🍕や炭酸飲料🍻、トマトケチャップ🍅やブラウンソース🌭などの摂取を禁止し、食事改革を行っていた。https://t.co/KiZ69vOE21— やす (@gakuseiaffili7) September 23, 2019
今夏加入したルカクもコンテ監督の指導で減量に成功したのだとか。
規律が厳しく、チームの輪を乱すような選手がいればその選手を迷わず戦力外にします。チェルシー時代はジエゴ・コスタやダビド・ルイスといった選手が干され、その後フロントとの溝も深まり最終的には解任されたという過去があります。
【アントニオ・コンテ】チェルシー時代はジエゴ・コスタやダビド・ルイスといった選手と揉め、さらにはフロント主導の補強にも苦言を呈していた。
就任1年目はプレミアリーグ優勝を果たしたが、2年目は5位でフィニッシュ。CL出場権を逃したこともあり解任された。https://t.co/MRnebyUMvv— やす (@gakuseiaffili7) September 23, 2019
チェルシー解任後、1年間の休養を得て監督業を再開することなったコンテですが、インテルではここまでフロントとも選手とも上手いことやれている感じが見て取れます。
チェルシー時代から「欲しい!」と言っていたっていたロメル・ルカクを獲得し、チームの不満分子となっていたマウロ・イカルディはパリ・サンジェルマンに放出。コンテの理想とするチームに限りなく近づいています。
シーズンを戦っていく中でコンテが目指すサッカーをしっかりと体現できるようになれば、セリエAはもちろん、チャンピオンズリーグでも上位に食い込めるチームです。
そんなポテンシャルの高いチームをどのようにまとめ、どんな采配を見せるのか。そういった部分に注目すると面白いかもしれません。
ユベントス1強時代を終わらすことはできるか?
2018-19シーズンの優勝でユベントスはセリエA、8連覇を達成しました。
ここ数シーズンのセリエAはユベントスの1強状態が続いています。
セリエA1強時代を崩すのはどのチームか?各チームに充実の戦力が揃った今シーズンは注目していきたいところ。https://t.co/zpl0rzSeIG— やす (@gakuseiaffili7) September 23, 2019
現在、セリエAはユベントス1強時代と言われていますが、個人的には今夏大きく変わったインテルに期待しているところがあります。
というのも、2019年夏の移籍市場では多くの資金を費やして各ポジションに充実した戦力を揃えましたし、そして何より新たにアントニオ・コンテ監督が就任したからです。先ほども紹介しましたが、ユベントスとチェルシー監督時代はどちらのチームでも就任1年目からリーグ優勝をしています。
特にセリエAについてはよく知っている監督ですのでコンテであればユベントスを下してリーグ優勝を狙えるかもしれない、そう思えてきます。
記事執筆時点ではセリエA第4節まで終わっていますが、ここまで全勝しているのはインテルだけです。しかも得失点差はプラス8とセリエAトップの成績となっています。
しかし、ユベントスとの勝ち点差2と次の試合で首位が交代する可能性があります。ユベントスに競り勝つためには勝ち点を不用意に落とせませんので、直接対決までどれほど勝ち点3を貯め続けられるか、また直接対決ではどのような戦いを見せてくれるのか。そういった部分に注目です。
まとめ
今回はインテル特集ということで夏の移籍市場、2019-20シーズンのメンバー、注目ポイントを解説しましたがいかがでしたでしょうか。
10シーズン前の2009-10シーズンはセリエA優勝、チャンピオンズリーグ優勝と素晴らしい成績を残しましたが、ここ数シーズンはチャンピオンズリーグ出場権に食い込むのがやっとといった感じです。2018-19シーズンはイカルディからハンダノビッチに主将が入れ替わりチーム内には悪い雰囲気が流れていましたが、2019年夏にインテルは大きく変わりました。監督にはアントニオ・コンテが就任し、補強にも多くの費用をかけています。また、不満分子だったイカルディがいなくなり、今シーズンは何かやってくれそうな予感がします。
2019-20シーズンのインテルの試合は『DAZN』で楽しめます。セリエAは毎節7試合を生中継していて、チャンピオンズリーグは全試合を生中継。2019-20シーズンのインテルに興味がある方はDAZNでチェックしてみてはいかがでしょうか。