今回紹介するのはこちらのプレイヤー。
FCバルセロナに所属するアンス・ファティです。
2019年8月のラ・リーガ第2節(レアル・ベティス戦)でトップチームデビューを果たした、2019-20シーズンのブレイク候補生です。
まだ16歳と年齢も若く、カンテラ出身の期待の若手選手になります。
今回はそんなアンス・ファティの経歴やポジション、プレースタイルを解説していきます。興味がある方はチェックしてみてください。
アンス・ファティのプロフィール
名前:アンスマネー・ファティ
生年月日:2002年10月31日
国籍:ギニアビサウ
チーム:FCバルセロナ(背番号31)
身長:178cm
体重:不明
利き足:右
ポジション:フォワード
アンス・ファティは2002年生まれの現在16歳です(2019年9月時点)。
背番号はFCバルセロナで31番をつけています。
まだトップチーム登録されていないため、今後25番以内の背番号に登録されるでしょう。
身長は178cmですが、まだ16歳ですのでこれから伸びる可能性が大きいです。
アンス・ファティの経歴
アンス・ファティはギニアビサウ共和国の首都ビサウで生まれています。
ギニアビサウという国について初めて聞いたという方も多いと思いますので、簡単に説明しておきます。
・西アフリカに位置する国で、北はセネガル、南と東はギニアに囲まれており、西は大西洋に面している。
・主要な産業は農業で、自給自足が中心。識字率が低く、世界最貧国として知られている。
アンス・ファティは生まれてから6歳まではギニアビサウで過ごし、その後スペインに移住しています。
ちなみにアンス・ファティの父親は2001年に仕事でスペインにわたっていたそうで、息子のアンス・ファティとは6歳の頃に初めて会ったのだそう。
珍しい家庭環境で育ったようです。
スペイン移住後のアンス・ファティはアンダルシア州セビリア県セビリアの中心街から少し離れたエレラという村にあるサッカーチームに加入します。
しかし、アンス・ファティの才能は瞬く間に強豪クラブに知れ渡ります。
2010年にはセビージャFCから声がかかり、セビージャのユースチームへの加入が決定。
セビージャのユースチームには約2年間在籍し、印象的な活躍を見せました。
そして2012年にはスペインの2つのビッククラブから声がかかります。
そのクラブが『FCバルセロナ』と『レアル・マドリード』です。
金銭的な条件はレアル・マドリードの方が良かったようですが、FCバルセロナの方が寮があるなど環境が良かったらしく、アンス・ファティはFCバルセロナへの加入を決断します。
#アンス・ファティ #FCバルセロナ
世界最貧国の1つとされているギニアビサウ共和国でつぎはぎのボールを蹴って遊んでいた少年。
その少年が現在、FCバルセロナでスタメンを勝ち取るまでに成長しました。その過程が知りたい方は下のリンクからチェックできます。↓https://t.co/5w94LCNl8i
— やす (@gakuseiaffili7) September 17, 2019
その後、FCバルセロナユースでは各年代で素晴らしい成績を残し、アンダーカテゴリーを順調に駆け上がります。
ちなみにバルセロナユースでも突出した才能を持っていたアンス・ファティは飛び級であらゆるカテゴリーに参加していて、U-12のカテゴリーでは久保建英とプレーしていたのだそう。
しかし、2014年にFCバルセロナがFIFAから18歳未満の外国人選手獲得・登録違反の制裁を受け、久保建英は日本に帰還してしまいます。
アンス・ファティも2015年まではFIFAからの制裁の影響で再登録できず、復帰したと思ったら怪我して、その時期は出場機会に恵まれませんでした。
ですが、怪我からの復帰後は再び輝きを放ち、2018-19シーズンはフベニールA(U-19)で得点王を獲得。15歳(~16歳)という若さで上のカテゴリーで素晴らしい結果を残します。
ユースチームでの活躍を受け、2019年8月のラ・リーガ第2節レアル・ベティス戦では途中出場でトップチームでビュを果たします。
16歳298日という若さでトップチームデビューを飾ったアンス・ファティですが、これはFCバルセロナのカンテラを復活させるための大きな一歩です。
現在、FCバルセロナではアンス・ファティやカルレス・ペレスといったカンテラ出身の選手が起用されるようになっています。
その背景には近年、有望な若手選手がカンテラから去っているところにあります。https://t.co/UjRATeKFCf— やす (@gakuseiaffili7) September 18, 2019
近年、カンテラからはシャビ・シモンズやセルヒオ・ゴメス、エリック・ガルシアといった若手有望株が次々と出ていっていますが、これはトップチームで出場機会を与えられることを不安視していたからです。
この状況を心配したFCバルセロナは2019-20シーズンに入って下部組織出身の若手選手をトップチームで起用するようになったのだと思います。
実際、ここまでのアンス・ファティはラ・リーガ第4節終了時点で3試合に出場し、2ゴール1アシストをマーク。
すでに大きい注目を集め、カンテラの選手たちに希望を与える存在になりました。
アンス・ファティのポジション
2018-19シーズンのFCバルセロナでは「4-3-3」のフォーメーションで戦う試合が多かったようです。
そんな中、アンス・ファティは今季(2019-20)のFCバルセロナで主に左ウイングで起用されています。
また、右ウイングで起用される試合もあります。ウイングでプレーするまではセンターフォワードでもプレーしていたようで攻撃的なポジションならどこでも任せられる選手です。
アンス・ファティのプレースタイル
・ドリブル
・得点力
・チャンスメイク
以下からアンス・ファティのプレースタイルを1つずつ解説していきます。
ドリブル
足元のテクニックが非常に優れたプレイヤーで、ドリブルはアンス・ファティの武器です。
細かいタッチのドリブルで相手の様子を伺い、タックルを仕掛けてきたらまるで分っていたかのようにかわして突破します。相手の動きが予測でき、尚且つ反射神経が鋭い選手でなければ不可能なプレーですので素晴らしい才能を持っていることに間違いありません。
また、相手の重心を読みながら突破する方向を選んでいる場面も見られます。例えば相手の体勢が左右どちらかに向いていれば向いている逆の方向にドリブルを仕掛け、正面を向いていれば左右に揺さぶって崩れたところで一気に仕掛けます。
動きにキレがあるため相手チームがユース年代の場合、多くの選手はアンス・ファティの動きについていけないといった感じです。
さらにスピードがあるため緩急をつけたドリブルも得意としています。スローの状態から一気にペースを上げて追い抜いたり、全速力で駆け上がった後ペースを落として相手選手をはがせる選手です。
得点力
ドリブルだけでなく、得点能力にも長けたプレイヤーです。
ゴール前で相手のマークを外し、尚且つパスを受けやすいポジションに移動して、そこでボールを受けてワンタッチで得点を奪うシーンが見られます。実際に2019-20シーズンのラ・リーガ第4節バレンシア戦ではそのような得点シーンが見られました。
🇬🇼#アンス・ファティ のバレンシア戦での得点。グリーズマンがおとりになって、後ろにいたフリーのファティが決めています。https://t.co/v3IBbhHZ8M
— やす (@gakuseiaffili7) September 17, 2019
また、左サイドからのカットインシュートもアンス・ファティの武器です。左サイドから内側に切り込む際は独力で持ち込んだりもしますが、味方選手とのコンビネーションで内側に切り込みつつ、そこからシュートを打ったりもします。
シュートはゴール隅を狙って蹴りますので、相手のゴールキーパーも対応に苦しみます。
チャンスメイク
クロスやサイドチェンジなどから決定機を演出できる選手です。
クロスは味方選手の頭にピンポイントで合わせる精度の高さを見せます。また、サイドの深い位置まで切り込んでゴール前にいる味方選手に横パスを出して得点をアシストするシーンも見られます。
サイドチェンジは逆サイドで幅をとっている選手への長い横パスはもちろん、裏抜けを狙う逆サイドの選手にも斜めの方向に精度の高いロングパスを供給します。
サイドでは高い位置でも低い位置でもチャンスを演出できるプレイヤーです。
まとめ
今回はアンス・ファティ特集ということで経歴やポジション、プレースタイルを解説しましたがいかがでしたでしょうか。
ギニアビサウで生まれたアンス・ファティはスペイン移住後、セビージャに加入。セビージャ在籍時にはFCバルセロナとレアル・マドリードからオファー受け、環境が整っていたFCバルセロナへの加入を選択。
FCバルセロナの下部組織では優秀な成績を残し、2019年8月にトップチームデビューを果たしました。アンス・ファティ、2019-20シーズン注目の若手選手です。