今回紹介するのはこちらのプレイヤー。
マンチェスター・シティ&ウクライナ代表のオレクサンドル・ジンチェンコです。
2018-19シーズンは負傷離脱のメンディに代わって左サイドバックで起用され、公式戦29試合に出場し1ゴール5アシストをマーク。数少ない左サイドバックのプレイヤーとして印象的な活躍を収めました。
今回はそんなジンチェンコの生い立ちやポジション、プレースタイルを解説していきます。興味がある方はチェックしてみてください。
ジンチェンコのプロフィール
名前:オレクサンドル・ヴォロドミロヴィチ・ジンチェンコ
生年月日:1996年12月15日
国籍:ウクライナ
チーム:マンチェスター・シティ(背番号11)
身長:175cm
体重:不明
利き足:左
ポジション:ディフェンダー
1996年生まれの現在22歳です(2019年7月時点)。
マンチェスター・シティでは2018-19シーズンまで35番をつけ、2019-20シーズンからは11番をつけてプレーすることとなります。
身長は175cmと欧州では平均的な体型といえます。
生い立ち&プレースタイル
ジンチェンコはウクライナのジトーミル州にあるラドミシュルという地域で生まれ育ちます。ラドミシュルは第2次世界大戦前までユダヤ人が多く住む町として知られていましたが、第2次世界大戦中はドイツの支配下となり多くのユダヤ人が亡くなっています。そういった悲惨な経験をした地域でもあり、街には戦争祈念施設もあるようです。
そのような地域で生まれ育ったジンチェンコは地元クラブのユースチームで技術を磨き、2010年にはシャフタール・ドネツクのユースチームに加入します。シャフタール・ドネツクの下部組織ではアンダーカテゴリーを順調に駆け上がるもののトップチームの選手層は厚く、昇格できないまま2014年にはチームを去ることとなります。
そして2015年2月にロシア・プレミアリーグのFCウファに加入します。
FCウファでは2015年3月にトップチームデビューを果たし、その後多くの試合で出場機会が与えられます。翌シーズン(2015-16)には公式戦26試合に出場し2ゴール4アシストをマーク。18歳(~19歳)にしては印象的な活躍を収めました。
FCウファでの活躍が認められ、2016年7月にはイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティへの移籍が決定。その約3か月後の2016年8月26日にはオランダ・エールディビジの強豪PSVアイントフォーヘンへのレンタル移籍が決定します。
レンタル加入先のPSVでは2016年10月のSCヘーフェレーン戦で加入後初出場を果たします。最終的にPSVでは公式戦24試合に出場し、13アシストをマークしました。
2017-18シーズンにはレンタル元のマンチェスター・シティに戻ります。ジンチェンコは本来中盤の選手なのですが、2017-18シーズンのマンチェスター・シティにはフェルナンジーニョやギュンドアン、ダビド・シルバやデブライネがいたため中盤の選手層が厚く、出場機会を得ることができません。そんな中、左SBメンディの負傷離脱により、左サイドバックでの出場機会を徐々に与えられるようになります。
翌シーズン(2018-19)には再びメンディが長期離脱することとなり、ジンチェンコは左サイドバックでの出場機会が多く与えられ、公式戦29試合に出場し1ゴール5アシストをマークする活躍を収めました。
ジンチェンコの活躍はフロントに高く評価され、2019年6月には2024年までの5年契約を締結しました。
ポジション
2018-19シーズンのペップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティでは「4-3-3」のフォーメーションで戦う試合が多かったようです。
その中でジンチェンコは主に左サイドバックで起用されるプレイヤーです。ですが、FCウファやPSVアイントフォーヘンでは中盤で起用されていたため中盤でもプレー可能となっています。
プレースタイル
ジンチェンコの強みは以下の通りです。
・パス精度
・ボール奪取
それでは以下からジンチェンコのストロングポイントを1つずつ解説していきます。
パス精度
長短のパス精度の高さはジンチェンコのひとつの強みです。
例えば右サイドで幅をとるウイングへのサイドチェンジであったり、相手ディフェンダーの背後を狙う選手に合わせたロブパス、スルーパスであったり、左サイドからのクロスであったり。あらゆる種類のパス精度が高く、シティでは攻撃の起点を作ったり、ゴールをアシストするシーンがよく見られます。
Whoscored.com(サッカーデータサイト)によると2018-19シーズンのプレミアリーグでは91.5%のパス成功率を記録し、このデータからもジンチェンコのパスの上手さがお分かりいただけると思います。
ボール奪取
左サイドバックで起用されるくらいですので守備能力の高さも兼ね備えたプレイヤーです。
守備時は相手選手への素早い寄せで余裕を与えず、パスカットしたり、ボールを刈り取ります。また対人守備では相手の動きを予測し、仕掛けに合わせて足を延ばしボールを奪います。
Whoscored.com(サッカーデータサイト)によると2018-19シーズンの1試合平均のタックル数は2.4回(チームトップ)インターセプト数は1.4回(チーム2位)を記録し、チーム内でも上位の成績を残しています。
まとめ
ウクライナの強豪シャフタール・ドネツクの下部組織出身の選手でプロキャリアをスタートさせたのはFCウファとなります。2016年にはマンチェスター・シティへの加入が決まったもののその後すぐにPSVへのレンタル加入が決定。その後レンタルバックしたマンチェスター・シティではペップのもと左サイドバックにコンバートされ、印象的な活躍を見せています。
まだ20代前半とこれからのプレイヤーで、今後のマンチェスター・シティとウクライナ代表での活躍が期待されます。