今回紹介するのはこちらのプレイヤー。
ボローニャ&日本代表に所属する富安健洋です。
欧州挑戦をスタートさせたシント=トロイデンVVではセンターバックで印象的な活躍をみせ、今や日本代表でも欠かせない存在になりました。そして2019年7月にはセリエAのボローニャFCへの移籍が決定し、新天地でも活躍が期待される選手です。
今回はそんな富安健洋の経歴やポジション、プレースタイルを解説していきます。興味がある方はチェックしてみてください。
富安健洋のプロフィール
名前:富安健洋(とみやす たけひろ)
生年月日:1998年11月5日
出身地:福岡県福岡市
チーム:ボローニャFC(背番号14)
身長:187cm
体重:84kg
利き足:右
ポジション:ディフェンダー
1998年生まれの現在20歳です(2019年9月時点)。
背番号はシント=トロイデンは3番をつけていましたが、ボローニャでは14番をつけています。ちなみに直近の日本代表の試合(ワールドカップ予選)では16番をつけています。
身長は187cm、体重は84kgと日本人としては大柄な体格をしています。
経歴
富安健洋は福岡県福岡市で生まれています。両親と姉が2人いる家庭で成長しました。ちなみに父親は野球や剣道、母親は陸上をやっていていたそうで、富安の優れた身体能力は父親母親譲りなのかもしれません。
そんな富安がサッカーを本格的に始めたきっかけは地元サッカーチーム『三筑キッカーズ』の辻監督からの勧誘でした。
辻監督は当時の三筑キッカーズの教え子に会うため、あるマンションにいったところ目を見張るスピード、そして綺麗な走り方で去って行く富安少年を発見したとのこと。そこで、富安が気になった辻監督は共通の知り合いに「あの子を三筑キッカーズに誘ってくれない?」と頼み、富安健洋のサッカー人生がスタートしたわけです。
富安健洋(20)
・マンションで走る富安少年を見た地元サッカーチームの監督の勧誘を受けサッカーを始める
・小学校高学年の頃にはバルセロナスクール博多に通い、バルセロナの下部組織に推薦された経験有り
・小学校卒業時に行ったスペイン遠征で海外に目を向けるようになるhttps://t.co/OqnRn45CUG— やす (@yasu97979) September 11, 2019
加入した三筑キッカーズでは人一倍練習を積み、小学6年生にはナショナルトレセンに選ばれるまでに成長しました。
また、小学校高学年の頃にはバルセロナスクール博多にも週2回通っていたそうです。バルセロナスクールでも富安健洋の才能は際立っていたらしく、バルセロナの下部組織に推薦されていたそうですが、当時小学生だったということでこの話はなかったことになりました。
それから中学生になってからはアビスパ福岡の下部組織に加入します。富安はアビスパ福岡の下部組織でも変わらず優れたプレーを見せ、中学3年生の頃にはトップチームの練習に参加するほどだったのだそう。
そして2014年10月(当時15歳)には天皇杯3回戦の町田ゼルビア戦でトップチームデビューを果たします。翌シーズン(2015-16)にはJ1リーグデビューも果たし、その後はコンスタントに出場機会を与えられ、2017シーズンにはレギュラーに定着しました。
2018年1月には富安の将来性を高く評価したシント=トロイデンVVへの加入が決定。
シント=トロイデンVVでは加入1シーズン目はわずか1分の出場時間しか与えられなかったものの、翌シーズン(2018-19)にはセンターバックのレギュラーに定着し、公式戦40試合に出場1ゴールをマーク。
シント=トロイデンでの活躍を受け、2019年7月にはセリエAに所属するボローニャFCへの移籍が決定。移籍金は900万ユーロとされていて、ここ数年セリエAで中位~下位に位置するボローニャとしては大きな買い物となりました。
ポジション
続いて富安健洋のポジションを解説していきます。
2018-19シーズンのシント=トロイデンでは「3-4-1-2」のフォーメーションで戦う試合が多かったようです。
その中で富安健洋は主にセンターバックで起用されていました。また、ボローニャでは2019-20シーズンの開幕戦から右サイドバックで起用され、右サイドバックでもプレー可能です。さらにアビスパ福岡時代やアジアカップのトルクメニスタン戦などではボランチでも起用され、「センターバック」「右サイドバック」「守備的ボランチ」の3つのポジションでプレー可能な選手です。
プレースタイル
・足の速さを活かした守備
・高さ&フィジカルを活かした攻守にわたる活躍
・ビルドアップ能力
以下から富安健洋のストロングポイントを1つずつ解説していきます。
スピードを活かした守備
経歴の方でも紹介しましたが、富安は幼少期の頃から足が速く、それがきっかけで地元のサッカーチームから勧誘されたくらいです。それは今も変わらず、世界と戦う中で富安のスピードは大きな武器になっています。
相手のカウンター攻撃の際は素早い戻りで相手選手のドリブルを阻み、簡単にチャンスシーンを作らせません。
また、センターバックで起用される際は味方のサイドバック裏をカバーし、センターバック(富安)の裏を狙うスルーパス、ロブパスに対しても素早い寄せでボールを奪ったり、クリアします。
スピードを活かした守備範囲の広さは富安健洋の魅力の1つです。
さらに相手選手に突破されてもボール保持者の前にすぐさま戻ったり、ゴール前では身を挺して相手の得点を防いだりと献身的なプレーも見られます。
日本代表の試合を見ていても、そこに富安がいなかったら相手に得点が入っていたというシーンが何度もあり、守備における貢献度が非常に高い選手です。
高さ&フィジカルを活かした攻守にわたる活躍
富安の日本人離れした体格の良さとフィジカルの強さは攻守にわたってプラスをもたらします。
例えば守備時には相手の後方からのロングボールをはじき返し、攻撃時にはセットプレーで打点の高いヘディングから得点を決めます。
ロングボールの処理は落下点をいち早く見極め、競り合う選手よりも優位なポジションをとり前線で起点を作らせません。
また、コーナーキックの際は競り勝ったり、相手のマークを外しそこから打点の高いヘディングで得点を決めるシーンが見られます。
さらに相手を背負いながらもボールをキープできるフィジカルの強さも富安の武器です。南米の屈強なフォワードが揃うコパ・アメリカ2019では20歳ながらも各国のスター選手と互角にやりあっていました。
今後、フィジカル面でも成長していくと思いますので将来が非常に楽しみです。
ビルドアップ能力
富安の強い部分は守備だけではありません。ドリブルやパスが上手く、後方からの安定したビルドアップも富安の持ち味です。
自陣でボールを奪ってから前にスペースがあれば行けるところまで持ち上がり、相手を引き付けて味方の選手にパスを出せます。
また長短のパス精度も高く、縦パスや相手のセンターバック裏に出すロングボールで攻撃の起点を作れる選手です。
2019-20シーズン開幕から右サイドバックで起用されているボローニャでは味方選手とのコンビネーションでサイドを崩したり、ドリブルで相手を突破するシーンも見られます。ボローニャでは今後攻撃面での進化も見られそうです。
まとめ
今回は富安健洋特集ということで経歴やポジション、プレースタイルを解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
幼少時代から足が速く地元のサッカーチームから勧誘を受けた富安はその後一生懸命練習に取り組み、中学生の頃にはアビスパ福岡の下部組織に加入します。アビスパ福岡では15歳でトップチームデビューを飾るなど若くしてプロサッカー選手への道を歩み始め、2017年1月には初の海外挑戦ということでシント=トロイデンへの移籍が決定。その後、日本代表でも守備の要として重要な選手の1人になりました。
新天地ボローニャでも活躍を期待したいところです。